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執筆者の写真ファンクラブ 林則行さん

第95回 ゴールドは大インフレの際の最善の投資先ですか?

質問:

林さんはゴールドを持ち続けるのが最善の投資法だと言っています。大きなインフレが来た場合、ゴールドは最高のパフォーマンスになるでしょうか?



回答:

はい。その通りです。とはいえ、ひとつだけ注意が必要ですゴールドはインフレ前期に価格のピークをつける可能性があります。


解説:

ゴールドはインフレが始まると共に大きく上がります。インフレ上昇率以上に大きく上がるでしょう。ただし、人々からあまりに注目されるので、インフレ期前半に価格のピークを迎える可能性が高いです。


その理由はゴールドがちっぽけな市場だからです。人類がこれまでに掘り出したゴールドすべてを集めても15兆ドルに満たないでしょう。これに対して、ドル金融資産150兆ドル、世界のGDP100兆ドル、米国債券総額55兆ドル、米国の株価時価総額50兆ドルですから、ゴールドが注目を集めれば、大暴騰は必至です。


ぼくがそう考える理由は、ゴールドが前回つけた大天井の経験からです。大天井といっても850ドルですから、今の価格からすれば半値以下なのですが、1979年には200ドルちょっとだったゴールド価格が1980年1月には850ドルになりました。上昇率からいえば、過去最高です。


この上昇はインフレと共に起きました。

図1にあるように、1979年~80年前半においては、ゴールド価格はインフレ(長期金利)とほぼ同じように上がりました。インフレがいったん落ち着くと金価格も下がりました。ここまでは共同歩調といっていい動きでした。


ところが、米国のインフレが再燃した1980年の後半期には、長期金利は上がるものの、ゴールド価格は下向きになってしまいました。図1では赤いシャドーの入った時期です。850ドルまでの人気があまりに強かったので、ゴールドはもう上がる勢いはありませんでした。


これから迎えるインフレ期(長期金利の金利暴騰期)においても同じようなことが繰り返される可能性が高いと、ぼくは考えています。


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