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第71回 新高値となったゴールド価格の今後

  • 執筆者の写真: ファンクラブ 林則行さん
    ファンクラブ 林則行さん
  • 2023年4月7日
  • 読了時間: 3分

質問:ゴールドのドル価格建てが2000ドルを超えたとの報道がありました。今後はどうなっていくでしょうか?


回答:

今後も上昇を続けるでしょう。「少しずつゴールドのポジションを増やしてください」というぼくのアドバイスを受けて、皆さんは、かなりの金を保有されているのではないでしょうか。今後もその方針を貫き、最終的には財産のできるだけ多くをゴールドにするのがいいでしょう。


ゴールド新高値の意味

ゴールドの価格チャート(図1)を見ると、過去の高値を抜いて、新高値をつけているのがわかります。相場においては、「新高値になると世間の注目を集める。皆が買い始める。買うからまた上がる」という法則があります。



現在、世の中の株価、為替、商品などの市況の中で新高値となっているのはゴールドのみです。NYダウや日経平均、原油、米国ドル、銀などのどれをとっても新高値にはほど遠い状態です。


私たちは高いものを買うのが正解です。高いものには高いだけの理由があります。


**理由**

➊生産量が前年比マイナスとなった

2022年第4四半期の生産量(前年同期比)が6四半期ぶりにマイナスとなりました。-0.9%です。ゴールドも野菜の価格と同じ構造で、生産量がマイナスとなれば価格が上がります。(詳しくは定例発信2月4日参照)


❷米国の金融危機からゴールドの魅力が増している

米国では、3月10日から12日にかけてシリコンバレー銀行とシグネチャー銀行の2つ行が相次いで経営破綻し、米国政府は預金を全額保護する異例の措置を取りました。これで金融危機が一段落したのかと思ったら、それは間違いです。理由は株価に現れています。(詳しい解説を定例発信に載せました)


米国では脆弱銀行の株価下落が止まりません(図2)。添付はゼオン銀行という、「いつ破たんしてもおかしくない」とい人々がささやき合っている脆弱銀行のひとつです。こうした銀行が20程度あります。米国中央銀はいまだに効果的な手を打てていません。こうした状況下では、ゴールドに人気が集まります。




投資では高いものを買うべき

皆さんは投資においては「高いものを買う」というルールに徹してください。銀やプラチナは歴史的に見て割安ですが、こうした割安の貴金属(またはそれ以外の金融商品)には手を出してはいけません。


投資は消費とは違います。食品ならば安い方がいいに決まっています。食べたら、なくなってしまう消費だからです。


これに対して、私たちがゴールドを買う場合、将来はそれを売って現金に換えることを考えているはずです。つまり、転売です。米国ではアメリカ車よりも日本車の価格が高いですが、それは日本車に人気があるからです。理由は、転売した時に日本車が高く売れると皆が思っていることにあります。同じことがゴールドとそれ以外の貴金属にあると思って下さい。価格が高いほど、人々の信頼が集まっていると解釈して結構です。


 
 
 

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