質問
米国の中間選挙の結果は今後の株価や金融資産には影響を及ぼしますか?
回答:
影響があるかもしれませんが、考えない方がいいでしょう。金融市場は世界のあらゆることに影響を受けて、価格を形成します。それぞれを考えていたら、いくら時間があっても足りないでしょう。ということで、普段からぼくが重視している指標以外は全く忘れてしまって問題ありません。
ただし、中間選挙において大事なことがひとつあります。それは票数の集計がインチキだということです。日本は選挙の翌朝には集計が終わるし、ブラジル(人口2.1億人)は3時間で集計が終わります。これに対して、米国(3.3億人)が1週間以上かかるのはどうみてもおかしいです。
TVではその理由をあれこれ説明していますが、常識に基づいて考え直してみてください。「変だぞ」と思うでしょう。TVがどう言うかにとらわれずに、自分の中にある常識を大切にしてください。金融恐慌のような前代未聞の事態が来たら、こうした常識がわが身を救ってくれます。
金融恐慌発生前から、「日本の財政は決して揺るがない。安心し切って構わない」といった政府見解が流されるでしょう。TVでも、御用学者が多数登場して政府見解を支持するでしょう。デフォルトが発表になっても、「日本政府は数日以内に対処策を打ち出すから大丈夫だ」といった楽観論が展開されるにちがいありません。実際に起きそうなこと(デフォルト発表前に比べて株価半減、インフレ2割増といったこと)に触れるTV解説者はいないでしょう。こんな時に頼りになるのは自分の良識です。
米国選挙のインチキについては、拙著『株の暴落サインを見抜く法』(宝島社)に記しました。そこでは、現在の大統領がインチキ投票によって誕生したことを記しました。同じ不正が2年後の中間選挙でも繰り返されています。
米国人の良識人は皆このように感じているでしょう。ただし、それは報道されません。報道機関と現政権(票の集計をする人たち)とがグルだからです。
選挙結果の公表に時間がかかっているのは、トリックを事実にできるだけ近いものに見せるためでしょう。まったくのインチキだと、人々の大半が疑い始めてしまいます。そのため、ある程度の民意を反映するように、例えば、民主党票1票を2割増にし、共和党1票を2割減にするといったトリックをやっているはずです。日本の医大が女性の入学者を減らす際に用いたトリックと同じ手口です。
ところが、当初考えたトリックでは防ぎ切ることができないくらいに、共和党支持が多いため、時間がかかってしまったのでしょう。米国の以前の選挙(例:20世紀の選挙)ではこのような時間がかかることはありませんでした。ここまでの不正はなかったからだと思われます。
このように考えてくると、米国が発表するほかの重要統計もインチキ数字ではないかと勘繰りたくなります。おそらく手を加えて、為政者に都合のいい数字を出しているのでしょう。GDP、消費者物価、失業率、マネーなどは疑ってかかるべきです。それでも、選挙結果と同じように、ある程度の事実を反映させるやり方は取っているはずです。
株価や金利は市場で価格が形成されるので嘘は通用しません。私たちが経済予測をする場合は、価格が示唆することを中心にしていくのが賢い方法です。今週の定例発信では、嘘がつきにくい米国全体の企業業績数値を扱います。この数値が下向きになっていることについて解説しています。
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