top of page
検索

第50回 安全な証券会社はどこでしょうか?

  • 執筆者の写真: ファンクラブ 林則行さん
    ファンクラブ 林則行さん
  • 2022年11月11日
  • 読了時間: 2分

質問

国債がデフォルトする事態となった場合、多くの銀行や大手証券会社が即時破たんすると林さんは言っています。そうした中でも、破たんを免れることのできる安全な証券会社はどこでしょうか?






回答:

1.松井証券が最も安全

表の中で、自己資本比率(純資産を総資産で割ったもの)が大きいほど安全度が高いです。松井の場合は総資産の8.2%までが不良化したとしても破たんすることがありません。この比率から見た安全順位はマネックス、楽天、GMOとなります。


2.ネット証券は大手より安全

金融恐慌が訪れた場合、最も恐ろしい事態は国債のデフォルトです。ネット証券は大手証券と違い、国債ビジネスを全く行っていないか、ごく小規模で行っているにすぎません。そのため、ネット証券は一般に安全度が高いと言えるでしょう。


3.SBIは安全とは言えなくなった

SBIは銀行業に手を広げつつあります。新生銀行や韓国の貯蓄銀行を傘下に収めています。これらの銀行は国債を大量の保持している可能性があり、子会社の銀行が破たんした場合、親会社であるSBIにも多大な影響があると考えられます。

SBIは自己資本倍率が高いにも関わらず、恐慌時には破たんの可能性があるかもしれません。


4.疑い資産の小さい会社がよい


疑い資産とは、金融恐慌が発生した際に、不良化する可能性のある資産の割合です。バランスシートの中の投資(または商品)有価証券、デリバティブ資産の合計額を純資産で割った比率です。この資産の全てが不良化するはずはないですが、その中の部分が不良化する可能性はあります。


数字が小さいほど安全です。SBIを除いて問題のある会社はないと言えます。


5.銀行系の会社には注意

マネックスの20%の株式を握っているのは静岡銀行です。また、AUカブコムは三菱UFJの関連子会社です。こうした銀行系の会社は資産の中に、銀行への貸し出しのような資産があるかもしれません。銀行が破たんした場合は、それは戻ってきません。


6.最も危険なのは大手証券

大手証券は国債の販売ビジネスを行っており、大量の在庫を抱えています。国債がデフォルトした場合、この在庫がすべて無価値になります。


7.投資家保護基金は役立たない

証券会社が破たんした場合、個人投資家に限って1000万円まで保護されることになっています。しかし、この基金には資金が584億円しかありません。これに対して、大和証券の場合、国内外債は3.4兆円あります。


なお、規則ではお客様の資産は会社の資産とは分離されており、破たん時にも保護されているはずなのですが、会社が規則を守っていない場合には保護基金が使われることになっています。

 
 
 

1 Comment


toyoshiaoki
toyoshiaoki
Nov 13, 2022

銀行につづき、証券会社も評価してくださり感謝致します。

銀行口座からはじまり、しっかりと備えを実践させていただきます。マネー避難の情報が来ないことを希望すると共に、その際に慌てずに対処できるようにしますm(_ _)m


Like

©2021 by 林則行さんファンクラブ

bottom of page