第36回 林さんは投資嫌いな人を説得された経験はありますか?
- ファンクラブ 林則行さん
- 2022年9月2日
- 読了時間: 3分
質問:
私はだいぶ前からゴールドを購入し、ほぼキャッシュレスで生活していますし、預金は複数の銀行に分散していますので、これから訪れる危機には対応できるものと思っています。
いまは、この回避方法を多くの人に伝えたいと思っているのですが、投資に強い偏見を持っている人がたくさんいます。
林先生も「金で回避できる(資産が増やせる)」というご意見だと思いますが、投資嫌いな人は儲けようとは思っていません。「ただただ回避したい」と思っています。
こういう人を説得された経験はおありでしょうか?
回答:
ぼくが個人投資家の方と接する機会は、講演と著作、WEBサイト(ファンクラブ)です。講演ではその直後に行う個人別に質問を受けるコーナーがあり、著作とファンクラブにおいては、皆さんからの質問メールを受けつけています。そうした方々は、現在投資をしているか、検討しているかのどちらかでしょう。中には、「投資は好きではないが、大きな危機がやってきて損をするのは嫌だ。何とかしたい」と思っている方もいるでしょう。
おわかりのように、ぼくは皆さんに対して説得を行っているわけではありません。また、投資嫌いな人を説得して投資を試みるようにした経験はありません。
投資を敬遠者する人その1 騙されたくない
投資嫌いな人には2つのタイプがあると思っています。一つ目は「投資は騙される可能性がある」と思っている人たちです。
TVを見ていると、詐欺話が横行しているのがわかります。儲け話(例:牧場、シェアハウス、健康器具の会社のオーナーになって資産を増やしませんか?)に誘って、約束した配当を払わずに、出資者に損をさせる手です。投資嫌いな人はぼくが薦めるゴールド投資を同じように感じているかもしれません。
決定的な違いは、ぼくやファンクラブが皆さんからお金を預かることが全くないことです。皆さんは自分でゴールドを買って自分で保管するので、ネコババに遭うことはありません。この点については投資嫌いな人たちは完全に誤解しています。
投資を敬遠する人その2 投資は怖い
2つ目は、「投資は怖い」と思っている人たちです。「祖父が小豆相場で大損をした。相場ものには手を出すな」といったことが家訓になっている場合もあるでしょう。
ぼく自身は当然のことながら投資好きですが、プロの資産運用者になったのちも投資が怖かったです。実力がついてきて初めて恐怖から逃れることができるようになりました。その点では、そうした方々とぼくの間には大きな違いはありません。
これからは全国民を巻き込む大型の不況とインフレがやってくるでしょう。現金・預金だけで資産形成をしてきた人は大型インフレで資産の半分は失うことになるでしょう。専門家として、そうした予測をした以上は皆さんに対策をお教えするのがぼくの責務だと考えています。
どうしたら、自分の資産を守れるか。大型インフレの原因がはっきりわかっているので、対処法もはっきりしています。危機の大きさは過去最大級になるでしょうが、守り方は至ってシンプルです。誰にでもできるものです。
危機がさらに近づくと、ぼく以外にも多くの専門家が危機への対処方法を説くようになるでしょう。その結果、庶民の間にさらに自分や家族を守ろうという姿勢が強くなってくるでしょう。仕事、収入の確保、資産保全にさらに目が向くと思います。
それでも、「投資は怖い。近寄りたくない」と思っている人は残ると思います。その方々の気持ちがわかるので、ぼくは説得を試みようという気にはなりませんが、そうした方々は資産を失うことになるかもしれません。その家系には新たな家訓が残るようになるでしょう。つまり、「相場ものには手を出すな」から転換して、「現金を信じるな」というものです。
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