第33回 ゆうちょ銀行では小銭のATMへの預入が有料になりました。何かおかしくないでしょうか?
- ファンクラブ 林則行さん
- 2022年8月24日
- 読了時間: 2分
質問:
ゆうちょ銀行のATMでは小銭の預け入れについて、手数料を徴収するようになりました。100円玉1枚を預け入れた場合、110円の手数料が必要とのことです。なんだか、おかしい話ではないでしょうか?
回答:
ゆうちょ銀行の取り組みは国家の小銭縮小の方針の現れです。
まず、仕組みはこうです。
ゆうちょ銀行のATMでは、「硬貨を伴う預け入れ」(入金)の場合、1枚以上枚数に応じて手数料がかかります。金額ではなく枚数であることがポイントです。1~25枚で110円、26~50枚で220円、51~100枚で330円です。
ところが、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」7条には、「貨幣は、額面価格の20倍までを限り、法貨として通用する」と書かれています。貨幣とは、いわゆる硬貨のことで、一度に利用できる硬貨は、各種類20枚までということです。
これを最大限利用する場合、一度に
500円玉 20枚(1万円)
100円玉 20枚(2000円)
50円玉 20枚(1000円)
10円玉 20枚(200円)
5円玉 20枚(100円)
1円玉 20枚(20円)
合計120枚、総額13,320円は相手方が文句なく受け取らなくてはならないことになっています。
一般民間銀行はこの法律を知っているため、ATMでゆうちょ銀行のような手数料を徴収することはしていません。では、何故ゆうちょ銀行が実施したのか?財務省に命令されたのでしょう。
庶民から苦情が来なかった場合、有料化を既成事実にしていこうという意図でしょう。民間から苦情が出て、裁判になり、司法が有料化を違法とした場合、「ゆうちょ銀行の行き過ぎ」として処理する予定なのだと思います。
小銭縮小化が国家の方針です。
最大の理由は、取引のオンライン化を進めることです。小銭が使いにくくなれば、お札も使いにくくなります。商品は1万円とか2万円といった‘きり’のいい数字でないことが多いので、どうしても小銭が必要になってしまいます。小銭が使えないなら、紙幣も使いにくくなります。
オンライン化を進める国家のメリットは2つです。
第一に、全ての取引がオンラインになれば、脱税防止につながります。第二に、国家がデフォルトを起こす場合、銀行預金の金額が多いほどいいわけです。小銭縮小化で今までタンス預金になっていた小銭や紙幣が銀行に預金されれば、国家側のメリットになります。
何にでも その裏に意図があるんですね。昔は報道を 単なる「 事実 」として受け取っていましたが、最近の新聞記事等のマスメディア情報には、遠廻しな表現による 誤魔化しが 多々見受けられると感じているのは私だけでしょうか ?