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第220回 旧NISAの隠れコスト

  • 執筆者の写真: ファンクラブ 林則行さん
    ファンクラブ 林則行さん
  • 4月6日
  • 読了時間: 3分

評価損がある人は要注意

旧NISAで買った資産が口座内に残っている人は注意が必要です。制度の変わり目には、情報弱者を食い物にする「落とし穴」が用意されています。今日はこの話を深堀りいたします。


税務署のやり口はこうだ

旧NISAでの新規の買付は2023年12月末で終了しました。ただし、口座内に「一般NISA」や「つみたてNISA」で買った資産を残すことは可能です。

非課税枠が新NISAとは別枠で保有できるわけですから、そのまま残しておくことは賢い選択だと言えます。

話を進める前に、旧NISAの有効期限について、理解しておきましょう。


ルール:一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間の非課税期間。


・一般NISA(2023年購入分なら):2027年末まで 

・つみたてNISA(2023年購入分なら):2042年末まで


例えば、2018年購入分は一般NISAの5年期限切れとなっているので、既に終了(課税口座へ移動)しています。


例外:ロールオーバー規定

具体例:「本来終わるはずの2022年末の時点で、翌年(2023年)の枠へ移す手続き(ロールオーバー)」をした人は、非課税のままです。その場合は「2023年購入分」として生まれ変わり、2027年末まで持ち越せます。


この期限が終了した時に、金融庁と国税庁が仕掛けた罠(わな)が現れます。


具体的には「課税口座に移った瞬間の時価が、新たな取得価格になる」というルールです。


これがいかに恐ろしいことか、説明します。


例えば、あなたが120万円で買った株が、非課税期間終了時に80万円に暴落していたとします。当然、課税口座には「取得価格80万円」として記録されます。その後、相場が回復し、本来の買値である120万円に戻ったとしましょう。あなたは「やっと損を取り戻した」と安堵して売却します。損益はプラマイゼロのはずです。


しかし、税務署はこう言います。

「80万円で取得したものが120万円になったのだから、差額の40万円は利益だ。税金を払え」


これが隠れコストの正体です。

実際には1円も儲かっていないのに、制度上のトリックによって利益が捏造され、約20%の税金(今回の場合は約8万円)を持っていかれます。


対策を講じるなら、自分で売却をする必要があります。


窓口の証券会社の社員や銀行員はこのリスクを積極的に伝えてはくれません。

一銭の得にもならない行為だからです。


むしろ、下手に「売却」を勧めて顧客が市場から撤退するよりも、口座に資金を滞留させてくれたほうが、彼らの懐は安泰です。


満了時には損切りが最適

では、どう動くべきか。


1.含み益がある場合

これは放置で構いません。

非課税期間の満了まで持ち続け、メリットを最大限享受すべきです。課税口座に移る際に取得価格が上がっていれば、それが原価になります。将来の税負担が減るので、投資家側にはメリットがあります。


ただし、新NISAの非課税枠が空いている場合は、利益を確定(現金化)した上で、新NISA口座内を活用することが最適です。同じ銘柄・ETFを買ってもいいいし、別のものを買ってもいいです。新たな投資の始まりです。


2.含み損がある場合

非課税期間の満了時には、即刻、処分します。損失を確定させます。そして、その戻ってきた現金を使って、改めて「新NISA」の枠で有望な商品を買い直す。これが隠れコストを回避する最も優れた方法です。


有料の投資講座を始めました。これに伴い、毎週更新するのはウイズのみとしました。ご興味のある方は次のURL「林則行の投資部ホームページ」をご覧ください。

 
 
 

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