第191回 ウクライナ戦争終結へ
- ファンクラブ 林則行さん
- 1 日前
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会談日時からわかる今後の方向性
今日はウクライナ戦争の今後について考えてみましょう。前回の「今日の気づき」と同様に、これは国際・国内政治を考える上で、何をもとに考えるのかを示すことが目的です。
結論
●ロシアとウクライナの間では停戦が実行され、その停戦ラインは、現状戦闘最前線となる。
●現実的にロシア占領地はロシアの支配下となる。
●占領地も含めて、ウクライナ全土の復興のために、欧州を中心とした世界各国が経済的な支援を行う。
事実
8月15日に米国大統領とロシア大統領が、米国アラスカ州で会談しました。米国大統領がホワイトハウスを離れたことがポイントです。
18日にウクライナ大統領は、ワシントンにあるホワイトハウスに参上し、米国大統領と個別の会談を行いました。しかし、この個別会談はきわめて短かったと言われています。その直後、欧州(独仏英EU)などによる全体会合がホワイトハウスで行われました。
20日、米国大統領の呼びかけにより、ウクライナの支援に関して、G7や北欧、東欧の首脳たちが会談を行いました。
分析
会談が行われた順番に地位が高いです。つまり、
米>露>ウクライナ>欧州>G7各国
の順番となります。
注目してほしいのは、ウクライナの地位が下がっていることです。米国大統領との会談時間が非常に短かったことに現れています。つまり、ウクライナはロシアの提案をほぼ受け入れることになると思われます。
米国の最後の切り札は「俺の提案を受け入れろ。さもないと、もう俺はここで降りる。お前たちが勝手に戦争を続けるか、終結するなら自分たちだけでやってくれ」と言い出したことです。
欧州やウクライナは自分たちの力ではロシアに対抗できないことはわかっています。従って、米国から、そのような要求が出された場合、受け入れざるを得なくなります。
では、どうして今まで米国はそうした条件を突きつけなかったのでしょうか?1年前にも同じことが言えたはずです。
それは、米国もロシアもこの戦争を長引かせたかったという意図が背景にあるからです。表向きはロシアとウクライナの戦争ですが、本質的にはウクライナを支援するDS(ディープステイト)の力を弱めることにありました。(このあたりは本日は省略します)
トランプとしては欧州を中心に今も勢力が残るDSの力を弱めたかったのでしょう。自分に歯向かうことができないほど、弱まったのを確認したのでしょう。そこで、このあたりで停戦を打ち出しました。
3年半に及ぶ戦争でウクライナ国民には「戦争はこりごりだ」という気分が高まっています。また、欧州も資金負担が続いてきたため、これ以上の財政負担はできなくなっています。そうしたところから、世界的に停戦が必要だとの機運が高まってきたことも背景にあります。
なお、日本を始めとする世界各国(ビデオ会議に呼ばれた国々)は、これからウクライナ支援のための資金を拠出していくことになります。
大国たちの尻拭いを小国が求められるのは歴史の常です。
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