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第166回 森永卓郎氏を悼む

執筆者の写真: ファンクラブ 林則行さんファンクラブ 林則行さん

日経平均3000円説

1月28日、森永卓郎氏が逝去されました。親しみのあるわかりやすい語り掛けが魅力の方でした。今日は森永氏の功績について語ります。

癌が見つかったのが2023年の12月でした。ステージ4という末期癌だったので、余命が長くないと本人は覚悟していました。

そこで、「死ぬ前に本当のことを言わなくてはならない」と森永さんは考え始めました。2024年から2025年に至るまで7冊の著書を書きあげています。森永さんは『書いてはいけない』のまえがきの中で次のように記しています。

2023年12月、私はすい臓がんステージ4の告知を受けた。告知の瞬間、私は、何かを食べたいとか、 どこかに行きたいとか、そんなことは微塵も考えなかった。 なんとか自分の命のあるうちにこの本を完成させて世に問いたい。 そのことだけを考えた。その意味で本書は、私の40年にわたる研究者人生の集大成であると同時に、私の遺書でもあるのだ。

ぼくには森永さんの姿勢や情熱がよくわかりました。同じ立場だとしたら、ぼくも「これだけは言い残しておきたい」という話があるからです。

ぼくは2023年末から、森永さんの主張に強く耳を傾けることにしました。その中で重要だと思われるものは次の2つです。


  1. 日経平均3000円説

日経平均が近いうちに3000円にまで暴落するというものです。現在の日経平均は4万円以上ですから、下落率は90%以上になります。株価が大幅下落するのであれば、株式への投資は自殺行為です。森永さんの『新NISAという名の洗脳』は、NISAの危険性を説いた著作です。

ファンクラブの皆様から、「林さんの予想は森永さんに近いですか」という質問を何回もいただいています。「3000円は極端だが、数年以内には下落幅8割は十分にありうるだろう」というのが、ぼくの見解です。


  1. JAL123便御巣鷹山墜落

1985年、日航ジャンボ機が御巣鷹山に墜落した事件をめぐる森永さんの見解も重要です。

この墜落時事故は、日本の民間航空史上最悪(520名の死亡者)のものです。原因は、製造元のボーイング社による機体尾部修理不良と設計上の欠陥だったということになっていますが、これは真っ赤な嘘であり、自衛隊の訓練用ミサイルがJAL機に衝突したため制御不能に陥り、事故に至ったということです。

事故当時、森永さんは経済企画庁総合計画局で働いていました。国会では防衛費がGDP比1%以内に収まるのかどうかが、連日議論の的となっていました。総合計画局の産業班は、「防衛班」と呼ばれるほど、1%問題の国会答弁作成に追われていたとのことです。そうした環境下で、自衛隊の不祥事は許されない状況だったのです。政府(中曽根政権)は本当のことを隠すために、当日多くの工作をおこなっています。


米軍横田基地への着陸や近所の畑への不時着を許さなかったのも当時の政権です。機体が無傷で残れば、原因が明らかになってしまうからです。


享年67歳。長生きしてくだされば、素晴らしい仕事を続けて下さったと思い、残念でなりません。故人の冥福をお祈りします。

合掌

 
 
 

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