top of page
検索
執筆者の写真ファンクラブ 林則行さん

第151回 新米がおいしい季節です。

ランキングの低い米が法外に高い理由

皆さんはどんな銘柄のお米が好きですか?

お米にはランキングがあり、最も上質なものを特Aとして評価しているのをご存知でしょうか?

令和5年度のランキングによれば、43産地品種が特Aとして選出されました。例えば、コシヒカリやあきたこまち、つや姫などがそれです。

ところが、ぼくが今日お話ししたいのは、こうしたお米の味わいの話ではありません。市場価格の持つ意味についての話です。

ここで、ぼくが最も好きな銘柄を紹介します。「龍(りゅう)の瞳」という岐阜県産のお米で、一般のお米に比べて、粒が倍ぐらい大きいものです。

この「龍の瞳」は特Aには入っていません。つまり、ランキングをつけている専門家はこのお米をあまり評価していないことになります。

さて、市場価格をお知らせしましょう。ネット検索すると、「龍の瞳」の価格は5キロ当たり12,808円です。これに対して、特Aの中でも、最も高価で有名な南魚沼産コシヒカリは6,480円です。価格が2倍高いことがわかります。

特Aでもないお米が特Aの最高ブランド米に対して2倍も値が張るのはどうしてなのか。理由は簡単です。消費者は、専門家ランキングとは別に、自分の舌を持っています。消費者は「2倍のお金を払ってもいいから、龍の瞳を食べたい」と思っているのです。

特A、Aといったランキングという評価をつけているのは、農業団体です。この人たちは、簡単に言えば、自分たちのお米の価格を守ることが使命になっています。仮に龍の瞳を特Aにしてしまうとしましょう。すると、それ以外のお米は全て特Aから外れてしまい、第2番目のランキングになってしまうでしょう。これでは、自分たちのお米を守ることができなくなってしまいます。

大事なのは市場の評価です。市場価格は本当のことを教えてくれます。これに対して専門家のランキングは、常に保身が優先です。こうしたことをお米のランキングという身近な問題から、わかっていただければ幸いです。

閲覧数:1,149回0件のコメント

最新記事

すべて表示

第155回 イーロン・マスクの本領

反対勢力の粛清 トランプ人事の眼目は、イーロン・マスク氏の登用です。トランプは、歴代大統領の中でも歴史に残る高い能力を有する人物であり、イーロン・マスクも経営者として同様です。この2人がタッグを組めば、大きな改革が成功することは間違いありません。...

第154回 玉木代表不倫の裏側

公安の暴露が発端 国民民主党の玉木代表の不倫問題について、今日は論じます。 11月11日、「国民民主党の玉木代表が不倫をしている」という報道が報じられました。本人はこれを「概ね事実」として認めました。不倫は2人で行うものですから、その2人以外がその事実を知るのは、本来はなか...

第153回 日本の最高指導者は誰か

記事にヒントが隠されている 今日は、「日本の最高指導者は誰なのか」というお話をいたします。それは、日本に駐在する米国大使です。日本は米国の子分だからです。 米国の命令は絶対的で、これに従わなければなりません。それを出先でしっかりと遂行させる役割を担っているのが、駐日米国大使...

Comments


bottom of page