質問:
日米ともに株価が大きく下がりました。その原因は景気の悪化でしょうか?特に、失業率が上昇していると聞きましたが、本当でしょうか?
回答:
米国は景気後退局面に入った可能性が高いです。失業率の悪化から多くの投資家がそのように見始めています。株価は下落に向かうでしょう。(短期的な株価の動きについては、ウイズの記事「今後の日米の株価はどうなるでしょうか?」をご覧ください)
解説
7月の失業率は4.3%となりました。前月が4.1%ですから、0.2ポイントの悪化です。
米国が景気後退入りをしたか否かを測る有名な法則にサーム・ルールがあります。これは元FRBエコノミストのクローディア・サームが提唱したもので、「直近最低の失業率から0.5%を超える失業率が連続3か月続くと、景気後退入りした可能性が高い」というものです。
実際に、数値を見ながら解説します。
米国失業率の最低値は3.4%でした。3.4%は何回かつけていますが、直近の3.4%は2023年4月です。これに0.5%を加えると、3.9%になります。3.9%を超えるというのですから4.0%またはそれ以上の数値を連続3か月つけることが条件となります。
実際、5月(4.0%)、6月(4.1%)、7月(4.3%)と4%以上の失業率を記録しました。7月をもって3か月連続となり、景気後退に入ったということになります。
サームは明確には言っていませんが、失業率は株価やそのほかの金融指標と異なった動きをします。すなわち、株価や債券価格は行ったり来たり(上がったり下がったり)するのが常ですが、失業率はそのような動きをすることが少ないです。つまり、いったん上昇基調となったら、その方向に動いていきます。そうでなければ、サームの法則が成り立たないことになってしまいます。ここがサームの法則を支える重要なポイントです。
図表1をみると、失業率(逆メモリ)と株価とは連動しています。どちらかが先に天井を打ちます。ある時は失業率が、ある時は株価が先になります。しかし、長期的には同じ方向に動いていきます。

サームの法則により、景気後退懸念が明確となり、市場は弱気ムードとなってしまいました。今後ともこの傾向が続くものと思われます。
すごくわかりやすい表です。
これを見ると失業率は落っこち始めると止まらないって感じですよね。
やはり林則行先生が1ヶ月前のウイズ第136回で御指摘されてたように失業率4%を超えてから世界の株式市場に大きな不安が広がってきました。いよいよこれから大暴落が始まりそうな気配を感じます。