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執筆者の写真ファンクラブ 林則行さん

第131回 日中韓首脳会議から読み説けることは何でしょうか?

質問:

5月末に行なわれた日中韓首脳会議ではどのようなことが話し合われたのですか?ここから読み解くべきことは何でしょうか? 

 

回答:

日本と韓国は米国の同盟国ですが、中国にこっそり歩み寄り、長期的には中国経済圏の一員になろうと考えているようです。米国を中心としたG7経済の崩落を予期している可能性が高いです。

 

解説:

第九回日中韓首脳会議について、最も重要な点は出席者です。

日本:                 岸田首相

韓国:                 ユン大統領

中国:                 李首相

となっています。日韓は国家の最高指導者が出席していますが、中国は序列2位の首相の出席です。日中韓首脳会議は第一回目からそのような枠組みで開催されています。

 

つまり、この出席者名簿からわかることは、この会議は宗主国が周辺国の代表を招集したものだということです。

 

日本も韓国も小国で、大きな経済圏の一員にならなければやっていくことができません。事実、両国とも米国の庇護の下、先進国経済圏に属し、そこに輸出を行うことで、自国経済を繁栄させてきた歴史があります。

 

米国を中心とした先進国経済は行き詰まりに近い状態を呈しており、4年半ぶりに開かれたのは、米国経済の繁栄が終焉に近いことを各国が察しているからでしょう。

 

日韓とも打開策が必要になっています。それが中国に歩み寄るという戦略です。事実、中国側からのニュース報道によれば、最重要議題は経済交流の促進だったと記されています。(NHKの記事では、どこに焦点があったか明確に書かれていませんでした。)

 

ただし、米国から中国への乗り換えは簡単ではありません。米国は最後まで日韓から甘い汁を吸い取ろうとしてなかなか手放さないでしょうし、中国を嫌うメディア報道が親米から親中へ転換するにも時間がかかります。

 

日本は昔中国に対して遣唐使を派遣していました。属国として中国に礼を尽くしていたわけです。同じような時代がやってくるでしょう。ただし、それまでの道のりはゆっくり、こっそりしたものになると思います。

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