質問:
林さんは今年は株価が上がらずに横ばいに入るだろうと考えているようですが、その根拠を教えてください。
回答:
米国のマネー(M2)の伸びが横ばいで推移すると考えるからです。
解説:
株価とマネーは相関性が高い
マネーの伸びが続くと株価が上がります。従って、株価の行方を考えるにはマネーの供給がどのような経過をたどることになるかを考えることが一番大切です。順を追って説明します。
図1は2008年以降のマネー(M2)の総量を示したものです。2008年に7.1兆ドルだったマネーは2020年には15兆ドルを超えました。
問題はここからです。2020年2月を起点としてマネーが大幅に飛躍しています。コロナ対応で政府が補助金・助成金を大量に拠出したためです。そのため、マネーは2022年3月をピークに22兆ドルにまで増えてしまいました。2年ちょっとで15兆ドルが22兆ドルですから、7兆ドルも増えたことになります。従来とは違った大幅なペースでのマネー増加です。
これを株価と比較したものが図2です。S&P500はマネーの伸びとともに上がり続けていますが、そのペースはマネーの大量供給が始まってからさらに大幅に上がっているのがわかります。
マネーがGDPの伸びと同じ程度で伸びるのであれば、経済上の問題は引き起こさないのですが、人為的に大幅引き上げを行なうと、副作用が生じてしまいます。簡単にいえば、マネーの大量供給はマネーを大量に印刷して配っているのと似ています。このため、経済活動に対する価値が下がってしまいます。
逆の言い方をするなら、マネーに対してモノやサービスの価格が上がることになります。事実、米国ではマネー増がインフレを引き起こし、庶民の生活を苦しめ始めました。
このような理由から米国政府はマネー増につながる支出を控える方針に転換せざるを得なくなりました。2024年はマネーは横ばいになるでしょう。従って株価も1年間を通じて考えれば、横ばい圏に入るだろうというのがぼくの見方です。日本の株価は米国に準じますから、日本も横ばい圏に推移すると考えます。
今の相場がよくわからないですね。
なのでAI投資のウェルスナビに少しお金を入れました。
当然ですが今は早速、利益が出ています。
上昇する相場に、シートベルトをしっかり締めてついていくしかないと思っています。来たる暴落のその先に備え、林先生の「株の公式」など読んで勉強していました。林先生も暴落は少し先に延びたとも仰っていますし、今のうちに、少しずつ好業績の株を買って練習しています。出口戦略もしっかりルールを守ってやっていきます。ただ、本当に過熱感があり恐怖です。
ITバブルの時の日本のソフトバンク株を連想します。上昇のスピードが早いと不安です。
副島さんの最新書籍には半導体大手のエヌビディアは暴落すると書いてましたが、
こちらも絶好調です。
絶好調すぎなのもバブル感を感じますが、どうなるんでしょうかね?
了解致しました。
ありがとうございました。