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第229回 新規上場企業の株価は下がる

  • 執筆者の写真: ファンクラブ 林則行さん
    ファンクラブ 林則行さん
  • 6月19日
  • 読了時間: 3分

美しいバラにはトゲがある

新規上場株(IPO)は儲かるという華やかなイメージがあるかもしれません。しかし、上場した後に市場で買うと、思ったように上がらないどころか、むしろ下落していくケースがほとんどです。今日は、新規上場株についてお話しします。


実際のデータを見てみましょう。まずは、QRコード決済サービスで有名なPayPay(時価総額約1.6兆円)と世界最大級の温度管理倉庫を運営する企業Lineage(時価総額約1.5兆円)です。図表1・2をご覧ください。上場からPayPayは3ヶ月ほど、Lineageは2ヶ月ほどで下落相場が始まっています。



次に、首都圏を中心に9つの地下鉄路線を運営する東京メトロ(時価総額約8000億円)を見てみましょう。図表3をご覧ください。こちらは、上場後すぐには下がらなかったものの、1年4ヶ月ほどで下落相場に転じました。



図表はつけませんでしたが、メルカリ(4538 時価総額6000億円)は2019年に上場後、上昇したのは最初の1日だけでした。すぐに下落相場が始まり、7か月後には3分の1近くまで下がってしまいました。


このように、誰もが知る大企業や話題の企業であっても、上場後の株価は厳しい現実に直面することが多いのです。


上場のポイントは幸運

実は、このように上場後に株価が下落していく傾向は、およそ100年前からずっと続いています。なぜこれほどまでに新規上場株は下がりやすいのでしょうか。


その理由は、企業が上場できる瞬間のメカニズムにあります。そもそも企業が上場を果たすためには、いくつもの幸運が重ならなければ達成できません。例えば、経営環境がその会社にとって信じられないほど良好であるということです。


上場するタイミングは、絶頂期であることがほとんどなのです。しかし、絶頂の幸運がずっと続くということは、この世の中にはありません。上場という一大イベントを過ぎるとともに、それまで味方していた幸運は少しずつ剥がれ落ちます。そして、経営環境も通常の水準へと戻っていきます。


一般的に、上場をしてから半年後の株価の方が、上場直後よりも安くなっているケースが8割くらいだと思っておいた方がいいです。


公開されてからでは手遅れ

こうした現実を踏まえると、新規上場株は公開前の段階で手に入れ、公開日に売却するという方法ならいいかもしれません。


メディアの華やかな話題性に惑わされてはいけません。絶頂期にある企業の株を後から高値で買わないことが、資産を守る一つの手段です。


有料の投資講座を始めました。これに伴い、毎週更新するのはウイズのみとしました。ご興味のある方は次のURL「林則行の投資部ホームページ」をご覧ください。


千葉テレビに出演しました。


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