第200回 休み期間がどのくらい続くか?
- ファンクラブ 林則行さん

 - 8 分前
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RSIの落ち着きを見る
ゴールド相場は、先週からお休みに入りました。皆さんには、この間もゴールドを売らないで保有したままにしておくことをお薦めいたしました。今日はその理由についてお話します。
投資で、巨万の富を築く人は、正しい銘柄を掘り当てて、それを長期で保有する人だと言われます。よく例に挙げられるのがマイクロソフトです。図表1に、その株価の上場来の動きを示しました。

この会社の株を上場した日に買い、現在まで至ることができれば、9000倍になっていました。多くのベンチャー企業が、数年で証券市場から姿を消す中、この銘柄を見極め、しかもその後長期に保有するのは、至難の業(わざ)ですが、今日はこのことについては触れないでおきましょう。
図表1を用いてお伝えしたいことは、マイクロソフトという大成長企業においても長期間の休み期間があったということです。具体的に言えば、1999年に付けた高値を抜くのに14年かかりました。その間の調整期に7割の下落を経験しました。
成長銘柄を見出し、それを長期保有するのが正しい戦略だとするなら、7割下落・14年の休み期間を甘受して、その間もじっと銘柄を持っていなければならならなかったということになるわけです。
投資にはこうした厳しい局面があるとするならば、ゴールドにはそうした厳しさがありません。ゴールドはどのような軌跡を描いて上がってきたのでしょうか。それを記したのが図表2です。

このチャートを見ると、2000年以降に4回の大きなお休み期間がありました。それを具体的に日数と下落率で示したのが図表2です。図表3に実際の休みの期間(年月)と下落率を示しました。

③が最大ものです。最大の下落率ですら5割に達していませんし、日数も3262日(9年弱)です。
供給過多が理由です。2000年の300ドル台から価格が大きく上がり、地中深い鉱山の開発が可能になりました。そこで鉱山会社は金生産量を飛躍的に増大させました。地下深くから掘り出すのですから、実際に生産が需要を超えて増えるようになるまでに10年以上かかったということになります。
次に長いお休み期間は②であり、542日です。最大下落率は29%です。この時期はリーマンショックと重なります。株式市場が6割を超える大暴落の中、金価格の下げは比較的軽度ですみました。
このように見ていくと、ゴールドは株式に比べて比較的平穏に上昇していく投資対象であることがわかります。株式はいったん下げに入ると恐ろしいほど下がっていくという特性があります。
ゴールドが順調に上がっていく、最大の理由は何か?
それはゴールドが長期上昇傾向にあるからです。
今回の上昇は2023年春から2倍になったことが理由です。短期間に価格が2倍になれば、お休みはごく普通のことです。
休みの期間がどのくらい続くか。現在のところ、10~12月期はお休みと申し上げてきました。
RSIの指標を見ることもひとつの指標になります。
RSIは買われすぎ(今回は80以上)になった後、50(中立)以下に下がっていきます。場合によっては売られ過ぎ(30以下)まで下がります。そのあと何回か中立のあたりを行き来しながら、価格が落ち着いていきます。その後に大きな上昇相場が始まるパターンが多いです。図表4に過去の事例を示しました。

ファンダメンタルは依然好調です。鉱山会社が売りに消極的であるほか、新興国の中央銀行が積極的に金買いを増やしています。
こうした状況を踏まえて、10~12月には金のポジションを増やすことをお薦めします。利食いをされた方は買戻しのチャンスです。今世紀最大の儲けを実現することができるでしょう。
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