足し算と引き算だけでできる
今日は「株価がどこまで上がるのか。天井の価格はいくらか」を予測する方法を説明します。今日は大事なポイントを簡潔にお教えします。
まず図表1を見てください。基本的な発想は双子波動です。N波動とも言います。Nという文字は、左側の縦棒と右側の縦棒とが同じ長さですね。(真ん中の斜めの棒も同じ長さですが、今日はこれは気にしないことにしましょう。)「最初の波動と次の波動が大体同じ長さになる」というのが、このN波動考え方です。2つの長さが同じになるので双子波動ともいいます。
図表1の例では、100円から株が上がって200円になりました。100円から200円まで、上昇幅は100円です。次の波動では「底値から100円上がることになるだろう」という考え方です。
200円から30円下がって170円になりました。ここから100円上がるので、高値が270円になると予測するわけです。
図表2にでは、この双子波動がたまねぎ構造をしていることを示しています。つまり、大きな波動は複数の小さな波動から成っているということです。図表1の例にあったように、最初の波動は100円から200円まで100円幅で上がりました。そこから30円下がって170円になりました。ここまでは同じです。
ところが、この後が違います。小さな波動が始まります。最初は170円から230円まで上がって、60円幅の上昇となりました。その後、210円まで下がって20円下がりました。ここから60円幅上がりますので、高値が270円となります。
考え方は、「大きな波動から計算しても、小さな波動から計算しても、天井値は一致する」というものです。
それでは、最近の日経平均見てみましょう。図表3です。2019年から最近までのチャートです。図に描かれているように、大きな波動と中波動の二つがあります。図表4には、高値と安値の値段をそれぞれ書き入れました。
ここから計算をしていきましょう。図表5です。まず、16,358円の底値から30,795円に上がりました。引き算をすると14437円の上昇です。この上昇幅が次の大きな波動で実現するという考え方です。次の波動は24681円から始まりますから、この底値に対して14437円を足します。すると、足し算の結果、天井の計算値は39118円となります。
さてここで、中波動の方を見てみましょう。中波動は24681円から33762円まで上昇しました。この上昇幅は9081円です。この9081円を次の底値からプラスします。底値は30487円ですから、ここに9081円を足します。すると39568円になります。
大きな波動で計算した値が39118円、中の波動で計算した値が39568円です。ここから、「日経平均が4万円弱で天井を打つだろう」と推察することになります。
しかし、現実は計算値通りにいくものではありません。現実の日経平均は42426円という高値をつけました。
2波動を実現すると株価は天井となる
ここからが重要なことです。42426円という高値をどう解釈するかです。
この高値は、計算値をやや高く抜いてしまいましたが、「双子波動の天井値を実現した金額だ」という認識は正しいと思います。双子波動の天井値を一旦実現した株は長期の低落に入ることが多いのです。
こうしたテクニカル分析の観点からも、今後の相場が厳しい状況にあるということがわかっていただけると思います。
佐々木英信さんの予測はリアルタイムで、週一回発刊されるチャート誌の中の「潮流」というタイトルの文献で勉強させていただきました。 その予測の精度の高さには誰もが驚きましたし、尊敬していました。 天才は薄命なのかと嘆いたことを憶えています。
双子波動で見ると、comexのgold先物とSP500も天井圏にあるように見えますね~
あと、林会なるものができればぜひ参加したいですね!
定例発信の佐々木英信氏の記事とともに心に刻みたいと思います。貴重なお話ありがとうございました。いつも指針をお示しいただきありがとうございます。