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執筆者の写真ファンクラブ 林則行さん

第102回 講演に参加された方々に接し、気づいたことがありましたか?

質問

10月28日の大阪講演において、講演来場者の方々からこれまでと違った印象を受けたことはありましたか?


回答

講演のあとの質問会において、個々人の方から質問を受けました。その際、皆様の関心はほぼ2つに集中していました。これは今までにない状況でした。驚きでした。


なお、おかげさまで大阪講演もたくさんの方々にお越しいただき、お礼を申し上げます。メールでは何回もやりとりしてきたが、お顔を直接見ることは初めてだという方もたくさんいらっしゃいました。


ゴールド価格の上昇に懐疑的な人が少なかった

解説:

質問の内容は2種類です。

1.ゴールドを買う場合、地金とETFとではどちらがいいか?

2.ゴールドそのものではなくて、金鉱株に投資するのはどうか?


ここまで質問内容が集中したことはありませんでした。講演来場者の方々は次の3パターンのどれかに属しているということになります。


① 賛成派

林が言うように、NY株式は近日中に大暴落を迎えるのだろう。今からその準備を固めよう。

② ほぼ賛成派

NY株式は近日中に大暴落を迎えるかどうかはわからない。それでもやってくるのだろう。だとしたら、今からその準備を進めよう。

③ 懐疑派

NY暴落はやって来ないかもしれない。それでも、ゴールドは上昇してきたし、今後も上昇するだろう。だとしたら、投資しよう。


これまでのセミナーでは、ゴールド投資そのものに懐疑的な人が結構いました。金の先物取引業者が主催するような、いわば、ゴールド好きな方々向けのセミナーでもそうした傾向が見られました。


今回は皆さんの関心がゴールドに向いているのをはっきりと感じました。それでも、まだ「地金がいいのかETFがいいのか」と迷っていらっしゃるのですから、金投資をこれから始めるか、始めて間もない人たちが多いということでしょう。


これが世間の標準的な態度だとすれば、まだまだ金価格は上がっていくことになります。


さて、質問への回答をします。

回答1:地金でもETFのどちらがいいか?

どちらでもいいです。地金がより優れています。何が起きるかわからない時代に突入するのですから、財産は手元に置いておくのがベストだという考え方です。


回答2:金鉱株投資は有効か?

金鉱株は避けてください。1997年から投資した場合、ゴールドそのものは5倍以上に上がりましたが、金鉱株はほぼ横ばいでした。金山が儲からなくなってきたからです。


また、金鉱株投資先は日本にはなく、海外の株式に投資することになります。回答1で述べたように、財産は手元(海外ではなく国内)に置いておくのがベストです。


最後に講演会の要旨をまとめておきます。

何故、大暴落が起きるのか?それは浪費が原因です。過去のすべての王朝がつぶれた原因もここにあります。


現代は、政府がお金を刷(す)ればいくらでもマネーを増やすことができます。今は調子に乗ってやり過ぎている状態(=浪費)にあります。江戸時代、小判への金の含有量を86%から56%に減らして、小判の製造量を5割増しにした政策と似ています。江戸時代は物価8割高という結果になってしまいました。現代の私たちも似たような結末を迎えることになるでしょう。


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