林さんが翻訳したジム・ロジャース氏の本を、ずいぶん前に購入した者です(50代・男性)。本の表紙にRyu’s Barの村上龍さんが絶賛されているのを先日知りました。
1年半前だったと思いますが、テレビ東京で、ジム・ロジャース氏にインタビューをしていました。その中で、「今年(2021年)の末までに、アメリカの株が大暴落する」とおっしゃっていました。が、しませんでした。
「予測、予想がはずれることはある」と思っているので、はずれたのは気にならないのですが、はずれた理由を林さんは何だと思われますでしょうか?ご本人に聞くべきところですが、もしおわかりになれば教えていただければと思っています。よろしくお願いします。
回答:
一般論ですが、予測の関して一番難しいのは時期です。これは占いのような職種でも同じです。(以下、占い師を例に挙げながら説明しますが、それはぼく自身が占いをするので、説明がしやすいからです。)
占い師は顧客の転職、失業、結婚、離婚、介護、引越、出産、進学、病気といった重要事項について占います。占い師は、顧客について、「転職(失業、結婚、病気など)が近いうちに起きる」と予測します。顧客の中にそうした将来像(本質的な変化)が見えるわけです。
さて、時期はいつか?という段階になると、これは難しくなります。転職の場合ならば、顧客個人の運気以外にも日本の経済情勢が影響します。発病については、本人が断食や運動を始めることで、想像以上に遅れることがあります。
予測はその時点で得られる情報から結論を出します。その後情勢は刻々変わるので、時期については当たらないことが多々あるわけです。
特に、予測は時期がどうしても早くなってしまう傾向があります。予測家や占い師が優秀な場合は、本質を見誤ることは少ないのですが、時期については「思ったより早く起きてしまった」という場合よりも、「思ったよりも遅く起きてしまった」という場合が多いです。
ジム・ロジャーズの場合は、米国の暴落が彼の想像以上に遅れているのだと思います。
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